ツインレイとの再会 No.2 ~ツインレイ体験記㉖~

恋人同士のような蝶々 ツインレイ
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染矢先生が建物から出てきて、こちらへ向かってゆっくりと歩いて来ている間、私はドアハンドルに手を伸ばし、車から降りる段取りを整えた。

さあ、いよいよ愛するツインが目前にいる。ドアを開けて声を掛けよう。

・・・とした次の瞬間、体が硬直した。

状況を説明すると、私は目で確実に彼を追い、声を掛ける体勢が完璧に整っているのに、なぜか心が「近づきたくない‼」とストップを掛け、次の挙動を抑制している。

あんなに愛しているツインがいざ目前まで来た途端、なぜか恋愛感情が一瞬にして完全に引いたのだ。

そうして、そんな自分に当惑している間、彼は私からわずか2メートルほど先を通過し、コンビニの方へと消えていってしまった・・・。

しかし、まだチャンスは残っている。

今度は、彼がコンビニから施設に戻るときに声を掛けよう。

私は、運転席から何度も後ろを振り向き、染矢先生が姿を現すのを待ち続けた。

数分後・・・、彼が戻ってきた。

さあ今度こそ、今度こそ声を掛けよう。

染矢先生との距離が次第に縮まる中、私は先ほどと同様にドアハンドルに手を伸ばした。

ところが。

やはり心がストップを掛けてしまい、体が硬直してしまうのだった・・・。

夜のコンビニの駐車場
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帰りの車の中で、私は、最大のチャンスを目前にして、恋愛感情が一瞬にして引いたことを、混乱する頭でひっきりなしに考えていた。

そのとき、ある記憶が私の脳裏にスッと蘇ってきた。

それは、降りてきた記憶 の中の一場面だ。

高校3年生のとき、学食で染矢先生に話し掛けたときのこと。

「先生~!」と笑顔で近づき、「先生って子供何人いるんですか~?」と、そんな些細な質問をしていたときのことだ。

私は、典型的な女子高生のように、快活に彼に話し掛けていたのだが、途中で心が「近づきたくない‼」と不意にストップを掛けた。

つまり、今回とまったく同様に、高揚した感情が一瞬にして完全に引いたのだ(ちなみに当時の私は、彼に対して恋愛感情を抱いていなかった)。

私はそのとき、高ぶった感情が瞬く間に冷めたことに動揺し、それを笑って取り繕うようにして、慌ただしくその場を去ったのだった・・・。

そして今。

こんなに彼に執着してるのに、いざ彼が目前に現れると、やはり心が私にNOを突き付ける。

「ツインって、本当に理想の相手なんだろうか・・・」

この不可解な経験を機に、世の中に流布しているツインの概念に対し、私は疑義の念を抱くようになっていった――。

つづく

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