前田くんに、ツインの真の概念を伝えようと、「大切な話がある」と前置きしたメールを送り、彼から「楽しみにしている」という旨の返事が届いた。
その間も一貫して、彼のことを思い巡らす度に、明瞭なNOサインが後を絶たない。
私はそれを、NOサインだと認識しつつも、「なにに対してのNOサインか」が理解できず、結局、懐疑的な氣持ちのまま、彼に「真の概念のサマリー」を送信した・・・。
結果――。
前田くんはキレた。
彼からの返事は、「その概念は信じない」という主旨のメールだった。
さらにそれは、背筋が凍り付くような、憎悪感に満ちた文章で綴られていた・・・。
・・・前田くんは、典型的なツイン至上主義者だった。
私自身、完全に失念していたのだが、彼の奥さんはツインソウルだ。
そう鑑定した霊能者から、1つの人生で複数のツインと出会ったことを、非常に高く評価されていた。
にもかかわらず、私が開示した「真の概念」によって、そのすべてを覆えされ、客観性を見失うほどに激憤している様子だった――。
・・・前田くんは、冷静に、建設的な話し合いをする大人ではまるでなかった。
いや、私は、そのことで彼を非難しているのではない。
つまり、私自身が、自分の違和感を重要視しなかったことを恥じているのだ。
彼と初対面の日、私になにかが憑依した。
オフ会の後、一番のお氣に入りのアイシャドウをホテルに置き忘れた。
セミナーの後、飛行機で帰路につく途中、乗った飛行機が中部国際空港へと引き返し、そのまま空港で一夜を明かした。
これらの事柄が、この数年間、頭の中で幾度も繰り返し反芻していたのに、私は、「それをどう思うか」という自分の感情に蓋をし続けた。
挙句の果てには、前田くんの力を借りて真の概念を普及させようとし、結果的に、このような情けない結末を「私自身が」手繰り寄せたのだ。
さらに。
前田くんは、ダークグレーのもやに包まれていた。
図らずもそれは、マインドコントロールを働いていた千葉氏 と、完璧に同一のものだ。
そのことが、その、背筋が凍り付くようなメールを読み終えた途端に脳裏をよぎり、私は、うなだれるようにソファーに座り込んで、しばらく呆然と過ごした――。
・・・ようやくNOサインの意味を理解した私は、前田くんにメールでこれまでの感謝を伝え、やり取りしたそのすべてのメールをPCから完全に削除し、逃げるように彼と決別したのだった・・・。
数日後――。
私は、夏の日の雨上がりの夕暮れ時、自分を強く奮い立たせてくれた、「アーチ状の見事な虹」を想い出していた。
あのとき、私の心に鮮明に刻んだ虹は、確かにGOサインだった・・・。
「ツインレイ体験記を、小説風にHPに綴ってみたら?」
前田くんに放った言葉が、何度も繰り返し私の胸を打った・・・。
こうして私はHPを立ち上げた。
前田くんに提案したことを、そのまま自分で実行しはじめたのだ――。
実は私は、2019年に「Webデザイン」を学ぶ機会に恵まれていた。
2003年から数年間、独学でHPを製作していたことが呼び水となり、兼ねてからの願望が叶ったのだ。
それゆえ、HPの立ち上げが非常にスムーズに進んだ・・・のだが・・・、実質的には、「このHPを立ち上げるために、Webデザインを学習する必要があった」と捉える方が真理かもしれない――。
それから、HPを開設したことを皮切りに、私の身にポジティブな変化が現れるようになった。
それまで、疎遠同然だった兄一家と接点ができはじめ、さらに、怪奇現象なくして会話を交わせるようになり、あまり接したことのなかった姪が、私になつくようになった。
さらに、不運なことが多発していた日常が、幸運なことが頻発する日常となり、感謝の心で満たされる場面が明らかに増加したのだ。
これは一体なにを意味しているのだろう・・・。
「HPにツインレイ体験記を綴ること」が、私にとっての「魂を解放すること」なのだろうか?
つまり、魂を解放したことによって、人生が創造へ向かいはじめたのだろうか?
2011年からはじまった魔訶不思議な現象の数々――。
それを解明すべく、斜に構えて捉えていた「スピリチュアル」という世界に、私は足を踏み入れた。
ネットや書籍を読みあさり、様々な方と巡り会った今、思うこと――。
スピリチュアルとは、「宇宙の本質」だ。
しかし。
この、地球という星で暮らす私たちがもっとも尊ぶべきは、宇宙や神様、霊能者ではなく、「自分の感情」だ。
「自分の感情」とは、「自分の本心」であり、「自分の心の声」だ。
自分を信じるということは、「自分がどう感じたかを信じる」ということだ。
自分を大切にするということは、「自分がどう感じたかを大切にする」ということだ。
そしてそれこそが、「魂を解放する」ということだ。
宇宙や神様に教えを乞うのでなく、自分の魂を解放する、つまり、「自分の感情に忠実に行動する」。
そうしてはじめて、人生が創造へ向かう。
それこそが「宇宙の本質」だ――。
ここで述べる「魂を解放する」には当然、人を傷つける行為や、利己的な言動など、そんな低次元な行いは含まれません。
今、心底思うのは、「HPを立ち上げる道筋をつけてくれた前田くんに、心から感謝」ということ。
彼と出会っていなければ、今ここで、このような文章など綴っていない。
そして、「知恵に、兄夫婦に、両親に感謝」ということ(彼らはこのブログを知らないし、当然これからも言うつもりはないので、この場をお借りしてお礼を言わせていただきます)。
私に起きた摩訶不思議な体験が、一体どれだけの人に受け入れられるか、それは全くもって未知数だ。
しかし私は、「魂を解放しよう」と誓ったのだ。
「魂を解放して、人生を創造していこう」と、強く決心したのだ――。
つづく