講習会の目的はマインドコントロール No.4 ~ツインレイ体験㉒~

山と夕日 霊能者の正体
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千葉さんの講習会に参加するようになって、3度目の日。

新幹線での往来にも慣れ、その日私は、人見知りによる緊張もほぼなくなっていた――。


会場に到着した私は、それまで通り、最初に受付へと向かった。

受付は毎回、精神性が優れているとされる、千葉さんの側近の女性が執り行っている。

参加費の3500円を払おうと財布を覗くと、その日は1万円札しか持ち合わせておらず、私はそれを詫びながら、お札をその女性へと手渡した。

すると彼女は、不敵な笑みを浮かべつつ、私におつりが発生することへの皮肉を投げかけてきた。

「自分がどう感じるか」に、目を向ける習慣がなかった私は、精神性が高いとされる彼女が発するその皮肉に対し、違和感を感じることさえできなかった・・・。


ところで、先述した通り、千葉さんには霊能力が備わっている。

あわせて、ネットで彼の情報を辿ると、その霊能力の高さを知らしめるものがいくつか存在する。

例えば彼は、相手の思考を霊視できるのだという。

しかし講習会では、具体的にどのようなものが見え、なにが聞こえるのかについて決して明言しない。

私は、彼のそのような振る舞いを、「謙虚な姿勢の表れ」だと推察していた。

「卓越した霊能力を決して人前で誇示しない」、そう信じてやまなかったのだ(が、霊能力の高さについては今でも認めている)。


さて、この日の会が終わろうとしている。

夕日が当たる青い花
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講習会では最後、「わ」になっている参加者たち全員で、中心に集結して行うルーティンがあった。

それは、上を見上げると同時に、手のひらを上に向けながら両手を上げ、わの中心に意識を集中させる、というものだ。

「わの中心に向けた意識で、全員の心を一つに結ぶ」という意図だと説明された記憶がある。

さあ、今回の講習会も無事終わる。

私は、他の参加者たちと同様、「わ」の中心に歩み寄り、上を見上げながら両手を上げ、意識を集中させた。

その瞬間。

トランス状態に陥った。

両手を上げ、目を大きく見開いた私の視界には、白い天井がはっきりと映っているが、その一方で、心が完全に解放された状態になっている。

次の瞬間。

解放された心と、わの中心に存在している「意識」が繋がり、その意識が、咄嗟に私の中に流れ込んできた。


「私は絶対的に、極限まで命を掛けて服従し、この身を捧げます」


それは、かつて脳裏をかすめたことさえない、極めて強烈な誓約、「絶対的服従を誓う意識」だった。

そして次の瞬間、それが瞬く間に下腹部辺りまで急降下し、そしてどこかへ消えた。

その間、15秒ほどだっただろうか・・・。

その後もなお、意識がもうろうとしていた私は、それでも挙動は周りの方たちに同調できたが、完全にトランス状態から抜け出し、明瞭な意識を取り戻すまで、実に2分ほどの時間を要していた――。

つづく

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